コンロを買い替えて、いざ使おうとしたら。
「あれ、この鍋が反応しない」
長年使ってきた土鍋、中華鍋、お気に入りのアルミ鍋。IHにしたら使えなくなった——という話は、買い替えの後悔として実際によく聞きます。
加熱方式によって、使える鍋が違います。買い替える前に知っておくと避けられる話です。
なぜ「使えない鍋」が生まれるのか
理由は加熱の仕組みです。
IHは電磁誘導という方式で、コイルが磁力を発生させ、鍋そのものを発熱させます。つまり鍋が磁力に反応する素材でなければ、そもそも熱くなりません。
一方ガスとラジエントヒーターは、外から熱を伝える方式です。ガスは炎、ラジエントは赤外線。どちらも鍋の素材は問いません。
| 鍋の種類 | ガス | IH | ラジエント |
|---|---|---|---|
| 鉄・ステンレス(磁石がつく) | ◯ | ◯ | ◯ |
| 土鍋 | ◯ | ✕(IH対応品を除く) | ◯ |
| 中華鍋(丸底) | ◯ | ✕ | ◯ |
| アルミ鍋・銅鍋 | ◯ | ✕(オールメタル対応を除く) | ◯ |
| 耐熱ガラス鍋 | ◯ | ✕ | ◯ |
| 底が反った鍋 | ◯ | △ | △ |
IHで使えなくなるのは、磁石がつかない素材と底が平らでない鍋です。土鍋・中華鍋・アルミ鍋・耐熱ガラス鍋が該当します。
今日からできる、買い替え前の確認
お金をかけずに、今すぐできることがあります。
- 磁石を持って、鍋の底に当ててみる。冷蔵庫に貼ってあるマグネットで十分です。くっつけばIHで使える、つかなければ使えません
- 鍋底が平らかどうか見る。テーブルに置いてガタつく鍋は、IHでもラジエントでも効率が落ちます
- 「これは残したい」という鍋を書き出す。全部買い替える前提なら問題ありませんが、残したいものがあるなら方式が決まります
- 鍋底のサイズを測る。IHは小さすぎる鍋を検知しないことがあります(一般に直径12cm未満)
この確認だけで、買い替えたあとに気づくのを避けられます。
鍋を選ばない方式という選択肢
「今の鍋をそのまま使いたい」という場合、ラジエントヒーターという選択肢があります。
天板の下のヒーターが赤外線を出し、その熱で加熱する方式です。電磁誘導コイルを使わないため、鍋底の素材を選びません。土鍋・中華鍋・アルミ鍋・耐熱ガラス鍋も、そのまま使えます。
ガスからの買い替えで「鍋を全部買い直したくない」という方には、現実的な選択肢になります。
当店では2つのタイプを扱っています。
- ビルトインタイプ:キッチンに組み込む形。ガスコンロからの入れ替えに
- 卓上タイプ:工事不要で置くだけ。まず試してみたい方にも
ただし、ラジエントにも向かない場面はあります。IHのような瞬間的な火力調整はできず、温まるまでに時間がかかります。強火で一気に炒める調理を多用する方には、この点が合わない場合があります。
まとめ
- IHは鍋そのものを発熱させる方式なので、磁石がつかない素材は使えません。土鍋・中華鍋・アルミ鍋・耐熱ガラス鍋が該当します
- 買い替え前に磁石を鍋底に当てるだけで確認できます。残したい鍋があるなら、そこから方式を選んでください
- 鍋を選ばない方式が必要なら、ガスかラジエント。ただしラジエントは瞬間的な火力調整が苦手です
お手持ちの鍋を持ってきていただければ、その場で使えるかどうか確認できます。お気軽にお声がけください。